【ピピンアットマーク】 内蔵電池(時計用)の交換

バンダイとAppleが共同開発した、
世界で最も売れなかったゲーム機で有名な「ピピンアットマーク」
MacOS(漢字Talk7.5.x)と互換があり、
中身はほぼPCと言われているこのゲーム機には
PCと同じように時計機能が搭載されています。
たまごっちなどのゲームがこの時計機能を使用しますが、
発売から20年以上経過しているピピンアットマークでは
時計がめちゃくちゃになっていることがほとんど。
原因は、時計を動かすための内蔵電池が切れていることで
コンセントをさし直すたびに時計が1960年前後にリセットされてしまうため。
今回はこの内蔵電池を交換する方法を紹介します。
この記事ではピピンアットマークの北米版本体を使用しているため、
本体の色が白ではなく黒となっています。
リージョンなどがないため、日本の本体とほぼ同じ構造だと思いますが
製造時期などにより微妙に異なる可能性があるのでご了承ください。
また、分解は自己責任でお願いします。
破損や怪我などの責任はこちらでは負えません。
まず、以下のものを準備します。
・T10、PH2、マイナスドライバー
(持っていない場合は、下のセットで全部そろいます)
・Mac用の内蔵電池
あとはピンセットや手袋があると作業が楽になります。
まず最初に、電源を入れてディスクトレイを出し、
トレイを出したままでコンセントを抜きます。
(トレイの蓋で隠れる部分にネジがあるため、この作業が必要です)
本体を裏返し、本体の外側寄りにある4本のネジを外します。
(画像ではトレイが出ていませんが、トレイは出したままにしてください)

本体を慎重に表に返し、上蓋を後ろへゆっくりとスライドさせて持ち上げます。

このとき、上蓋のボタンとロジックボードを繋ぐフレキケーブルがあるので
慎重にケーブルを抜きます。

本体を裏返し、ディスクトレイの蓋を外します。
2本の爪で留まっているので、蓋を外側に引っ張りながら押し込むと取れます。

トレイの蓋に隠れる部分にネジが一本あるので、外します。

本体を裏返し、内側寄りにあるネジ4本を外します。

裏蓋は本体の正面部分に2つの爪で引っかかっているので、
本体正面のパネルを外側にマイナスドライバーなどで軽く押しながら
裏蓋を持ち上げて外します。

本体正面のパネルは上部2か所と左右1か所ずつの
計4か所の爪で留まっているので、
爪を外すとパネルが取れます。
ロジックボードのあるボックスの上4か所のネジを外します。

ボックス正面のシールドを剥がします。

これでボックスの天板を取ることができますが、
光学ドライブが天板に固定されているため、かなり重くなっています。
また光学ドライブの各種ケーブルもあまり余裕がない状態なので、
天板は隙間にマイナスドライバーを入れてゆっくりと持ち上げるようにしてください。
正面から見て左手前にあるのが時計用電池です。

電池ボックスは蓋が付けられているので、蓋を外します。
奥と手前(電池のプラスとマイナス)部分に爪があります。

古い電池を取り出し、新しい電池と交換します。
極性に注意してください。不明な場合は電池ボックスの底に記載されています。

電池を交換出来たら、逆の手順で元通りに組み立てます。
一番面倒なのが、上蓋のボタンとロジックボードを繋ぐ
フレキケーブルを接続するところだと思います。

個人的には、ピンセットを使用することを強くオススメします。
ロジックボード側の端子の爪を引っ張り、
ケーブルを奥まで差し込んだ後、爪をちゃんと奥まで押し込みます。
正しく接続できたかどうかを確認するため、
上蓋を閉じる前にコンセントを繋いで電源を入れてみてください。
電源が入らない、もしくは取り出しボタンが反応しない場合は
フレキケーブルが正しく接続できていない状態です。
組み立て後は、ピピンナビゲーターを使用して時計をセットし直します。

以上で作業は完了です。
なお、たまごっちは
時計が2020年だと「正しくセットしろ」と怒られて起動できないので、
たまごっち目当ての場合は1997年くらいにしておく必要があると思います。
(もしかしたら修正版などがあるかもしれませんが)
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